一刀両断 実践者の視点から【第328回】
NEWS中学生の自殺、調査委員会への疑問
《これで説明と言えるのか…南浦和中1自殺、調査報告書公表まで4年 遺族への情報提供乏しく「改善の余地」》(埼玉新聞)という見出しの記事はある意味象徴的ではないだろうか。
すなわちほとんどが加害者保護の立場と言うか、死人に口無しを見事に証明しているように思われる。
第三者委員会の座長が適任かも問題だ。自分に出来ないと思ったら断ればいい。受けたのならやりとげるべきである。こうした資料の少ない場合は自死した本人がいないのだから何とでもシナリオが考えられる事になる。
私が知る限りでは第三者委員会の委員は有償だから判断にズレが出るように思える。必要経費以外は無償にして客観性を担保して欲しい。
また、適任と思える道徳心と人間性を持った委員がなっているとは思えない事は指摘するまでもない。肩書きで委員を選ぶ行政のやり方では台無し委員会となる事は避けにくいのが現状と私は思っている。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)