一刀両断 実践者の視点から【第318回】
NEWS修学旅行の計画が崩れたとき
《修学旅行の中学生11人を搬送 新幹線運休の東京駅で熱中症か》(朝日新聞デジタル)という見出しのニュースからこの対応をどのように受け止めればよいかを考えてみた。
この事態を想定できていたかという事である。過日の大雨で新幹線が運休し、計画が崩れたという。過呼吸も起きているとなるとかなりのパニックが連鎖した事が想定される。混雑と熱気で精神面でも不安定になり、こうした状況が起きる要素に満ちていたのだろう。
こうした要素からどのような精神状態と身体状態にあるか、なるかを想定できるかが問題である。日常とは異なる事態に生徒の心身が対応できるかを考えて、常に最悪を想定して先手を打ちながら平常時に非常時を考えて指揮を取る事が教師や管理職に求められる資質であると私は新任校長研修会で8年連続して語ってきた。
何もなくその場にあって順応して乗り越えるようにできて当たり前の事にするには、今回の事例は極めて重要な出来事であり、他人事にしてはならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)