ハムタのひまわり
12面記事伊藤 純子 作
粕川 みさ子 絵
福島 和子 監修
主人公は、2歳のみさきちゃん。モデルは作者のめいで、実話を基にしたお話だ。
みさきちゃんは、言葉らしい言葉を発することはなく、人と視線を合わせようともしない。幼児検診では保健師から「自閉症の疑いがある」と告げられた。
家族4人で団地に引っ越してきたが、みさきちゃんの友達はトラ模様の野良猫だけ。部屋での遊びは電話帳を終日めくるだけだった。
そんな姿を心配した叔母(作者)が、ある日、ハムスターの「ハムタ」を連れてきた。母親からエサのやり方を教わり、ヒマワリの種を1粒ずつあげていく。
やがて、今まで言葉を話したことがなかったみさきちゃんが初めて「どはん(ごはん)」と発するようになった。
ハムスターとの出会いと別れを通して成長していく物語。
(小学校低学年から)
(1650円 RH企画 Tel0270・24・6354)