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「地理総合」でのGIS活用例紹介 ジオ展開催

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ジオ展に出展されたプロジェクションマッピングを用いた避難シミュレーションの模型

 地図位置情報関連の企業などで構成するジオ展実行委員会は4月21日、都内でジオ展2023を開催した。今回で8回目となる展示会には、企業や大学などが出展。令和4年度から高校の「地理総合」で導入が始まった地図情報システム(GIS)に関わるサービスや活用例などを紹介する。
 マップボックス・ジャパン合同会社が展示したのは、「Mapbox」というデジタル地図情報を提供するネットサービスだ。
 同社はある時刻を指定すると、その時点での人や自動車などの動きを見ることができるデジタル地図を開発した。同社はこのサービスの学校での活用のメリットとして、「地理的情報をデジタルマップ上で表示し、ヒートマップやグラフ等で視覚化することで、生徒の直感的な理解を促し、課題発見・解決力の向上が期待できる」ことを挙げる。
 これまでに授業への活用実績があるデジタル地図の一つは、地震の震源地と周囲への影響を表示したもの。担当者は「地震が起きたときの町の状況を見て、震源地と被害情報から対策を考えさせる授業ができる」と話す。
 国土地理院情報普及課では、自分で地図をデザインできるウェブ地図の「ベクトルタイル」を紹介した。具体的な活用例としては、国土地理院のウェブ地図に「災害伝承碑」を表示する機能がある。
 ウェブ地図の右隅にあるベクターボタンを押し、災害伝承碑の地図記号が見えるまで拡大すると、分類が表示される。その分類を選択すると、地図上の災害伝承碑が全て表れる仕組みだ。これを使って、災害時の避難行動を考える授業ができるという。

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