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中学生が伝える恐ろしいやまい・地方病

12面記事

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堀 真一郎 監修
南アルプス子どもの村中学校ゆきほたる荘 著

 本書で扱うのは、過去に山梨県の甲府盆地で発生していた地方病(日本住血吸虫症)。この病気にかかると、腹部が大きく膨らむ一方、体全体が痩せ細り、大勢の人が亡くなった。症状の発見から原因究明を経て収束するまで100年以上かかった。
 著者は南アルプス子どもの村中学校「ゆきほたる荘」の生徒たち。授業での学びを絵本にした。学習の過程で東京都の目黒寄生虫館を訪問した他、地方病の収束に向けて尽力した当事者にインタビューした。
 本書では、医師などの先人たちが、病気の原因を探り、感染経路を特定した後、撲滅に向けて取り組んだ活動をイラストや写真とともに丁寧に説明している。
 生徒の一人は「地方病を知る、最初の一歩になれば」とつづっている。
(1870円 黎明書房)
(Tel052・962・3045)

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