残業代、手当導入へ考え示す 論点整理案を了承 有識者会議
1面記事 教員の給与や勤務環境を議論する文科省の有識者会議は13日、事務局の論点整理案を了承した。残業代の支給や新たな手当の創設についての考えを示した。5月にも公表する勤務実態調査の速報値を踏まえ今後、中央教育審議会でさらに議論する。
整理案は、
・給与
・勤務制度
・働き方改革
・学級編制
・支援スタッフの配置
―の5点について論点を示した。
給与面では、残業代の支給や現在4%の教職調整額の引き上げの是非を提示。残業代を支給できるようにした場合、学校管理職が時間外勤務を認めることができるのか、制度上給与負担をしない市町村教委に時間外勤務を減らす動機が生まれるか、などが課題になると指摘した。
新たな手当の創設では、学級担任や研修主事など多くの職務がある中で、どれを対象にするかが論点になるとの考えも示した。
勤務制度については「休日のまとめ取り」とされる1年単位の変形労働時間制の活用がさらに進むよう、運用の見直しも俎上に載せた。
有識者会議では勤務環境改善を巡り、教員の持ち授業時数の多さも議論。整理案では、教員の業務改善に向けた標準授業時数の扱いの見直しを議論するよう求めた。教員配置については、市町村が定数内でこれまで以上に柔軟に学級編制できる仕組みを導入することの是非も示した。
(3面に「Wordプラス」)