16~19歳の孤独感深まる 学校休業減っても改善せず
2面記事昨年12月時点、政府調査
政府が国内の孤独感を調べたところ、昨年度は1年前と比べ、孤独感が強まっている傾向にあることが分かった。16~19歳に絞っても同様の傾向にあり、コロナ禍による学校休業は減ったものの、高校生・大学生世代にも、孤独・孤立対策の重要性が高まっているといえる結果となった。一方、昨年の調査で、他者への手助けを「しようと思う」と答えた割合は、16~19歳の7割近くに達し、他の世代よりも多かった。
内閣官房が「人々のつながりに関する基礎調査」として、住民基本台帳から無作為抽出した人を対象に調査紙を送付。12月1日時点の状況について、郵送またはオンラインで回答を求めた。対象は2万人。有効回答率は令和3年度が59・3%、令和4年度は56・1%だった。
「あなたはどの程度、孤独であると感じることがあるか」との設問で、当てはまる回答を一つだけ挙げてもらったところ、「しばしばある・常にある」を挙げた割合は回答者全体で4・9%。前年度より0・4ポイント多かった。16~19歳は1・8ポイント増の5・2%だった。
「しばしばある・常にある」「時々ある」「たまにある」と答えた人の合計でも前年度を上回った。
「まわりに不安や悩みを抱えている人がいたら、積極的に声掛けや手助けをしようと思うか」との設問で、「しようと思う」と答えた割合は回答者全体で51・5%。16~19歳に限ると、男性は68・1%、女性は68・4%。回答者全体を上回るとともに、10歳刻みで他の年代と比べても、最も高い数値となった。