おくやま　ゆか　作

　主人公のこうたは、かっこいい車が大好き。テレビに銀色の大きな車が登場すると、思わず乗りたくなってしまう。
　こうたのこんな姿を見たお父さんは、自分のお小遣いをはたいて、中古の銀色の車を買ってくる。とてもかっこよく、早速、家族でドライブに出掛けることになった。
　しかし、車はハンドルもブレーキも利かず、勝手に走り出す。事故が心配だが、信号をきちんと守り、安全運転。でも、車を見た人たちは、指をさして驚いている。
　ショーウインドーに映った姿を見ると、車から茶色い毛がもじゃもじゃ生えていた。
　車はなおも走り続け、最後はどこかの山奥で停止する。この車の正体はいったい…。
（１１００円　福音館書店）
（Tel０３・３９４２・２０６６）