教員の指導力、情報モラル教育に課題 高校のICT活用で民間調査
2面記事 教材出版の旺文社が実施する高校現場でのICT活用に関する調査で、端末数の課題は解消しつつある一方、教員のスキルが課題であることが分かった。校務での活用も進み、負担軽減などに必要との回答が多かった。
昨年12月上旬から今年1月にかけ、全国の国公私立の5068校を対象に実施。786校からファクス、インターネットで回答を得た。
モバイルICT端末の導入率は88・6%だった。生徒の私物端末を使える「BYOD」や、学校推奨機種を私費で購入する「BYAD」など、個人端末使用は4割を超えた。
ICT端末活用の課題についても尋ねた。「端末数が足りない」との回答は2年前の調査では5割を超えていたが、今回は12・9%と大幅に減少した。一方で、教員の活用スキルは2年前と同程度で8割を超えていた。生徒の情報モラルの向上も63・2%と、情報を正しく扱うための指導は依然として課題だ。
校務でICT活用の必要性を感じる点は、校務負担の軽減への期待を挙げる声が多く75・7%だった。教材のペーパーレス化への期待も69・4%と7割近かった。