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震災の記憶と教訓を伝える 3・11メモリアルイベント2023開催

10面記事

企画特集

被災した気仙沼向洋高校旧校舎

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館は、震災の記憶と教訓を将来に伝え警鐘を鳴らし続ける「目に見える証」として2019年3月に開館した施設だ。津波で4階まで被災した宮城県気仙沼向洋高校の旧校舎を「震災遺構」として保存し、展示や研修会場を備えた「震災伝承館」を併設する。
 見学の流れとしては、震災遺構の見学前後に震災伝承館で映像や展示で学ぶ形をとる。見学全体の所要時間は約60~90分程度。
 震災時や直後の映像、地震・津波の脅威と爪痕を展示で知った後、震災遺構である旧校舎に入る。津波で破壊された校舎内の様子や、4階の津波到達地点・先生が避難した屋上まで見学する。
 その後、再び伝承館へ戻り、救助や捜索、避難所の様子や仮設住宅での生活など、震災後の取り組み、復興の歩みを学ぶ。見学の最後には来場者が「感じたこと・伝えたいこと」を付箋に自由に書くスペースを設けている。修学旅行生など震災学習の際はおすすめのコーナーとなっている。付近には震災関連の図書コーナーも設置されており自由に閲覧が可能だ。
 なお同館では、3月1日(水)より防災への取り組みを展示や発表で紹介する「3・11メモリアルイベント2023」を開催。
 同イベントは、復興支援の感謝と震災の記憶・教訓を伝承していくことを目的としており、週末を中心に発表や展示・フォーラムを実施する。
 気仙沼市内の小・中・高校の防災・減災学習の取り組みを紹介する「けせんぬま伝承・防災文化祭」では、ポスター展示(3月1日~4月2日)と発表・ブース展示(3月12日)を予定。
 地域連携で進める「プロジェクトチーム」の報告を通して地域住民、高校生などと幅広く情報共有、意見交換する特別フォーラム(3月19日)や、中高生による「語り部ガイド」が館内案内、遺構内を回る「みんな語り部」(3月11・12日)など、見学しながら防災意識を高められる企画を開催。幅広い世代が災害からいのちや生活を守るための考え方や備えを学ぶ機会となっている。期間は3月1日(水)~4月2日(日)まで。参加費無料。ただし遺構内見学は入場料有。

 ※新型コロナウイルスにより同イベントの内容変更・中止になる場合がある。

 問い合わせ=伝承館 電話0226・28・9671

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