特別の課程で日本語指導も 夜間中学設置の手引改訂
2面記事文科省
夜間中学の設置を促すため、文科省が1月、自治体向けの手引を改訂した。ニーズの把握方法や教育課程の工夫などを掲載。学齢期を過ぎた生徒に対しては、「特別の教育課程」を活用できることなどを示している。
夜間中学は本年度、札幌市や福岡市で新たにつくられ、15都道府県に40校ある。第3期教育振興基本計画では全ての都道府県に1校以上置くこととしており、同省では自治体に設置や生徒の受け入れを促す目的で手引を改訂した。
学齢を過ぎた生徒への「特別の教育課程」については、小学校段階の各教科の内容の一部を取り扱うことができることを掲載。外国人生徒などに週8時間程度を目安に日本語指導を行うことができることも示している。
手引の改訂に併せて昨年5月に実施した実態調査の結果も公表した。
夜間中学40校に対する調査の結果によると、全生徒数は1558人、そのうち日本国籍でない生徒は1039人(67%)だった。国籍は中国が最も多く33%、ネパール22%、韓国・北朝鮮12%、フィリピン11%と続いた。
不登校生徒の受け入れ状況も聞いている。「特例校として受け入れている」のは2校、「検討していない」が31校だった。