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校内の時間外勤務が10年前より増加 ICT化が影響か

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全教調査

 教員の校内での時間外勤務が10年前よりも増えていることが全日本教職員組合の勤務実態調査で分かった。校務のICT化などで校内でしかできない仕事が増えたとみられる。勤務時間では授業や事務処理に割く時間が多く、授業準備に時間を使えない現場の実態が浮かんだ。
 調査は昨年10月24日から30日までの1週間、全教の組織を通じて実施。2524件の回答を得た。回収率は74・3%だった。
 時間外勤務の4週間の合計の平均は校内で71時間40分、自宅に持ち帰り仕事をした時間は14時間44分で合計86時間24分だった。
 10年前の前回調査と比較すると、校内での時間外勤務は約2時間増加し、自宅での持ち帰り仕事の時間は約7時間減少した。その理由について、全教の糀谷陽子・中央執行委員は会見で「仕事のICT化や校務支援システムの導入によって、学校内でしかできない仕事が増えているのではないか」と話した。

休憩取れない教員6割

 全教の勤務実態調査では、平日に休憩時間を全く取れていない教員が約6割に上ることも分かった。休憩時間の平均は11・4分で前回調査の19分よりも減っていた。全教は、業務量が変わらない中で残業時間を減らそうとする圧力が背景にある、と指摘する。
 休憩時間の平均は学校種別では、幼稚園8・4分、小学校4・8分、中学校6・9分、高校26・3分、特別支援学校13・4分だった。
 勤務時間把握についての問題を聞いたところ、「管理職に強要されているわけではないが、土日に出勤しても記録を付けないことが多い」が最多で26・3%だった。「『土日に出勤しても記録を付けないように』と言われたことがある」も3・3%いた。勤務管理は依然、約3割がパソコンに打ち込む方法で行っていた。

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