一刀両断 実践者の視点から【第255回】
NEWS英語より管理職確保を
《都「英語力強化」へ予算案 ALTの1週間終日配置、3年かけ全小学校で 体験型施設での宿泊》という記事を掲載した。この施策は、対価効果を考えるとこの時期になのかと必然性を感じにくい。
それよりも管理職希望者が増えていないことの方に課題を感じないということが、学校現場の意欲を引き上げたいとほとんど考えていないことのように思えてならない。こうした管理職志望者の減少はすでに20年近く続いているのに改善の手は打たれていない。
新任副校長研修会を担当した時、出来れば辞めたいと思っている方はいますか?とストレートな質問をしたところかなりの数が挙手した事実がある。こうした根幹のところに手を打つのが先ではないのか。
いつも小手先の票取りの施策を打ち出すのではなく、教師そのものへとフォーカスすべきではないだろうか。そこを知事や部局とやり合うために教育長や教育委員が存在しているのではないのだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)