高性能端末導入などPC教室の活用求める
11面記事 1人1台の学習端末が整備され、利用機会が減っている学校のコンピュータ(PC)教室について、文科省は高機能な端末を導入するなどして今後も活用するよう求める通知を全国の教育委員会などに出した。検討中のICT整備方針にもこうした考えを反映させる。
通知は昨年12月19日付。学習指導要領の解説で、情報活用能力を育成するために「情報技術を適切に活用した学習活動の充実を図ることが必要」としていることを説明。中学校技術・家庭科(材料と加工の技術)での製図や、高校情報科の学習などでPC教室の環境は有効だと指摘した。
また、それ以外の教科でも、学習成果物としての動画制作や、探究的な学習、高いコンピュータ処理性能や画像解像度を必要とする学習などでPC教室を活用することを提案した。
通知では、6月に改訂した学校の施設整備指針でのPC教室の扱いも紹介している。そこでは、PC室を個別の端末では実現困難な学習を効果的に行うことができる空間と捉え、個人やグループでの活動が可能な自由度の高い空間とすることなどを求めていた。
昨年12月20日に開かれた今後のICT整備方針を話し合う会合でも、PC教室の在り方は話題に上り、配備する端末に特色を持たせるなどの提案があった。