一刀両断 実践者の視点から【第237回】
NEWSハワイの「動徳」不足事情(1)
入国で問題発生。目的を聞かれてほとんどの方は観光やバカンスと言って通過するが、今回は父の設計した零戦を確認したり、資料などを拝見したいと正直に答えたところ、警官は首を傾げ、別室で聴取を受ける事になってしまった。
聞かれた内容は平凡だった。何処から来たのか?仕事は?所持金100万以上持ってはいないか?何処に泊まるのか?トランクに変なものは入っていないか?これだけ聞かれるのに1時間待機をさせられた。正直に説明するバカバカしさを痛感した。根拠や現物の調査はなく、言葉だけのやり取りで逆にセキュリティの甘さが露出した事を腹立たしく思った。
早速、日本総領事館へこの対応や実態を報告し不快感を強く伝えた。それがハワイの警察のレベルである事が分かった気がした。これも教育のレベルであり道徳の必要性を肌で感じる貴重な出来事になった。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)