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運動・文化部のガイドラインを統合、地域クラブで学校、関係団体の協議会設け議論

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部活動ガイドラインの改訂案

 来年度から始まる公立中学校の休日部活動の地域移行を巡り、スポーツ庁と文化庁は部活動のガイドラインの改訂案を公表した。地域クラブ活動の環境を整えるため、学校や関係団体などが協議会を設け、議論することなどを盛り込んだ。改訂案に対するパブリックコメント(意見募集)を来月16日まで実施している。
 今回の改訂は、今年夏にまとめられた部活動の地域移行に関する検討会議の提言を踏まえた。平成30年に策定された運動部活動と文化部活動の二つのガイドラインを統合し、全面的に改訂した。
 今回は

 (1) 学校部活動
 (2) 新たな地域クラブ活動
 (3) 学校部活動の地域連携や地域移行に向けた環境整備
 (4) 大会等の在り方の見直し

 ―の四つについて指針を示した。

 (1)については高校生にも原則適用し、それ以外は公立中学校の生徒を主な対象にするが、高校や私立も実情に応じて取り組むことが望ましいとした。
 改訂案では、新しいスポーツや文化芸術に触れる環境を整える際の態勢やスケジュールなどを示した。まずは休日の活動環境を整え、平日の活動は休日の取り組みの状況を見極めて、地域移行を進めるとした。
 来年度から令和7年度までの3年間を改革集中期間とし、地域の実情に応じて、可能な限り早期の実現を目指す。
 地域クラブ活動の運営体制の整備にも触れた。学校や関係団体などの関係者でつくる協議会を設けることとし、情報を共有する体制を整備する。
 また、地域移行後の指導者の確保として、教育委員会に人材バンク等の活用や教員の兼職兼業に関する規定の改善を行うことを求めた。
 大会の在り方では、教員が引率する仕組みの見直しや、大会運営に携わるときの適切な労務管理を行うこととした。
 学校部活動については、一回の活動時間を平日2時間、休日3時間程度、学期中の休養日を週当たり2日以上設けることの他、強制加入させないようにすることを盛り込んだ。

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