おはなしのたねをまくと…
16面記事山烋のえほん
クラウディオ・ゴッベッティ 作
ディヤナ・ニコロヴァ 絵
いのうえさあや 訳
本書は、「おはなし」が「はじまる場所」の仕組みを描いた「おはなし」。
登場するのは、へんてこな帽子をかぶり、こんもりとした白いひげのおじいさん。おじいさんは、タイプライターに文字を打ち込み、この紙を土の中に埋め始める。やがて、紙から芽が出て、紙を増やしながら木に成長する。紙にはぎっしりと「おはなし」が書かれ、おじいさんはこれを刈り取り、針を使って一冊の本に仕上げていく。本は窓を開けると次々と飛び立ち、渡り鳥のように旅をする。
本書はいたばし国際絵本翻訳大賞のイタリア語部門で大賞を受賞した作品。子どもたちに「読書」の楽しさ、喜びを伝える絵本だ。(小学校低学年から)
(1980円 工学図書 Tel03・3946・8591)