全国のコミュニティ・スクール数、公立の小・中学校過半数へあと一歩
11面記事コミュニティ・スクールに移行した公立の小・中学校、義務教育学校の割合は5月1日時点で48・6%に上り、1年前より11・3ポイント増えたことが14日、文科省の発表で分かった。平成17年度に17校体制で始まってから増加を続け、過半数まであとわずかとなった。地域住民と教職員が協力して児童・生徒らの活動の支援などをする地域学校協働本部の設置率は3・2ポイント増の57・9%だった。
コミュニティ・スクールは住民らで構成する学校運営協議会を設けることで成立する。平成17年度に始まり、平成29年度には、学校運営協議会の設置を努力義務とする法律が施行となっている。
コミュニティ・スクールに移行した公立学校全体の割合は9・6ポイント増の42・9%だった。学校種別の移行率は義務教育学校が高く69・8%となった。以下、小学校(49・0%)、中学校(47・3%)、特別支援学校(35・8%)、高校(28・0%)と続いている。伸び幅は小学校が最も大きかった(11・5ポイント増)。
都道府県別では、和歌山(96・8%)、山口(94・7%)、鳥取(78・2%)などが高かった。政令指定都市に限ると、さいたま、岡山が100%だった。
コミュニティ・スクールに移行した幼稚園の数は岡山県が目立って多く、63園あった。高校は大阪府、神奈川県に多く、それぞれ153校、142校あった。
地域学校協働本部の設置率も義務教育学校で高く75・5%だった。以下、小学校(70・7%)、中学校(66・0%)、幼稚園(20・0%)、特別支援学校(18・3%)、高校(14・2%)といった設置状況にあった。
都道府県別ではやはり和歌山が高く89・4%だった。長野(86・0%)、山口(83・4%)が続いている。
学校運営協議会と地域学校協働本部を共に整備している公立学校の割合は7・5ポイント増の31・5%。「学校運営協議会のみ」の学校は11・4%、「地域学校協働本部のみ」の学校は26・4%あった。どちらも整備していない学校の割合は30・7%だった。