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少子化による教育熱の高まりから、増える卒団記念品

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 卒業記念品でいえば、部活動や地域のスポーツクラブの卒団時に、記念品を用意することも今や当たり前になっている。こうした背景には、少子化による教育熱の高まりから、保護者が子どもの部活動に関わるケースが増えていることがある。中には、毎日の弁当づくりはもちろん、練習時のお茶出し、練習や試合の送迎まで保護者が分担して行っている学校もある。しかも、スポーツの強豪校ともなれば、お揃いのウインドブレーカーやTシャツをつくって試合の応援に参加することも珍しくない。

保護者の部活参加が当たり前になり、記念品需要も拡大
 このような流れの中で、卒団の記念品として定着しているのが、部活で使うユニフォームやグッズをモチーフにしたキーホルダーやタンブラー、バッジ、記念盾、ランドリーバッグ、タオルなどになる。これらには名入れはもとより、背番号や、その年のチームならではのキャッチフレーズなども刻印できるのが魅力となっている。
 また、近年ではデジタル化の進歩によって、部活動の思い出をまとめたフォトブックづくりも人気になっているほか、個々の保護者の要望に応えるため、クラウド上に試合や練習で撮り溜めた写真をアップして、好きな写真を購入できるサービスを取り入れる学校もある。
 部活動においても、新型コロナウイルスの感染拡大によって思う存分活動ができなかった子どもたちが多い。だからこそ、「確かな証として記念品を残してあげたい」と思う保護者の気持ちは理解できる。そうした点では、苦労があった部活動の顧問やクラスの担任などに、感謝の思いを込めて保護者が記念品を贈ることも盛んになっている。同時に、後輩にエールを送る意味で、野球部ならバットやボール、防球ネット、サッカー部ならゴールポスト、水泳部なら日除けテントといったものの寄贈も増えている。

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