一刀両断 実践者の視点から【第207回】
NEWS大学教授の給与が高すぎる
大学の教授の給与はいくらかご存知だろうか。小・中学校の新規採用教員と比べると、3倍ほどになるだろう。校長よりも年収で数百万円ほど高くなる。異動もなく、授業が下手でも首にもならない。それが、ほとんどの現状であるから辞めたくない仕事なのである。
研究室もあり個人研究費も支給される。こうした環境の中の教授に教えられた学生が、学校現場で通用するのが不思議でならない。実務家教員を安易に入れないのは、論文の査読などでハードルを設けるからである。
目の前で子どもが喧嘩をしていても論文を書くことを優先し、夢を叶えて教授になった人物がいる。元同僚からは相手にされずバカにされている。
そのような人物に教育委員会が仕事を依頼するのだから空いた口が塞がらない。こうした呆れた体質を根本的に変えない限り、望ましい教員養成など出来ない。授業力のない大学教員は給与査定を受け、襟を正すべきではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)