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一刀両断 実践者の視点から【第201回】

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論説・コラム

共存共栄のために

 ロシアとウクライナの戦争は今も続いている。原子炉への攻撃を双方で非難しているが、まさに手段を選ばない証と言える状況が見える。
 ロシアのサンクトペテルブルクに住む友人に連絡をしたところ、ごく普通の生活をしていると聞かされた。物資の供給が滞っているのではと思われたが、そんな事はないと言うのである。広大なロシアの事だから差があるのは分かるが真実はなかなか掴みにくい事が分かる。
 戦闘機や戦車がロケット弾で攻撃される映像が頻繁に流されているが、その残骸に残る屍、その人の親や子ども、そして幼き頃の姿にはこうした未来が想像できただろうか。
 共存共栄という未来の姿を否定するような思想や宗教には、欲望が渦巻き私利を得る教祖が存在する。人類の歴史はこれを何度も繰り返している。本来教えねばならないのは、それを未然に防ぐ学びではないだろうか。
 教員採用選考試験の論文は、あなたは世界の共存共栄を教育者としてどのように実践していきますか、と言うテーマで書かせてはいかがだろうか。それにより採点官のスキルやレベルもはっきりするだろう。暗記の時代ではなく、実学、開発教育の時代になっているのだ。よって実践のない教員養成課程の教員では学生からの質問に答えられなくなるだろう。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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