一刀両断 実践者の視点から【第197回】
NEWS広島県教育長の官製談合疑惑報道
<「官製談合防止法に違反するものではない」疑惑報道に広島県教委 平川理恵教育長 会見で>(中国放送)という見出しのニュースは概観すると、期待をされた人物だけに勇み足をしたのかも知らない。
家族に対しても漏らしてはならないと念を押される入札案件は、悪意は無くとも不利益を及ぼす危険があるために公正公平が求められる。その視点からすると今回の個別な情報提供には、意図が働いたと考えるのが自然であり、それは側近にも打診しての事と思われるので、私なら止めに入ったと思う。
何故なら公にされた時に説明がしにくいからである。ある意味、こうした注目を受けている人物の側近ならば強く進言することが本来の役目なのであるが、それが機能しない程の何かがあったとすると、他にも様々な事案が起きている事が想定される。
広島というある意味舵取りの難しい所だけに脇の甘さは命取りになる。コンプライアンスの必要性を強調するのなら文科省が範を示さねば下流まで濁ってしまう。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)