1人1台端末が可能にしたICTの活用と授業づくり
9面記事1人1台端末の導入が進み、本格活用への移行が期待される中、最適な学習サービス選びが授業の質を高める鍵になると言われている。電子辞書や関数電卓のリーディングカンパニーであるカシオ計算機の「ClassPad.net」は、「生徒の机の上のデジタル化」をコンセプトに開発されたオールインワンのICT学習アプリだ。生徒が主体的に学べる環境づくりを強力にサポートする「ClassPad.net」の魅力を探った。
全教科に対応
3つの機能で学習効率の向上へ
カシオ計算機教育BU関数戦略部の漆間弘好氏
GIGAスクール構想により、全国の小中学校では1人1台端末の整備がほぼ完了し、高校においても1人1台端末の整備は急速に進んでいる。
こうした背景から、カシオ計算機では、電子辞書や関数電卓といったサービスのノウハウを活かし、高校の全教科に対応した、探究的な学習などにも使える「ClassPad.net」を開発した。
「ClassPad.net」の主な機能は3つ。1つ目は「オンライン辞書機能」だ。電子辞書「EX-word」 から厳選した高校6教科対応22コンテンツを搭載。辞書に加え、公式集、用語集、CNNリスニング教材など、大学受験にも対応できるコンテンツが充実している。
2つ目は「デジタルノート機能」。ノートにふせんを貼る感覚で、さまざまなデータを貼り、探究的な学びに役立つ。電子辞書の検索結果を貼り付けたり、音声録音や板書代わりに使うことも可能だ。
3つ目は教員と生徒間のコミュニケーションを促す「授業支援機能」だ。生徒の回答一覧の表示機能や授業の中で簡単に課題の送受信できるなど、授業の効率化を促せる。
これら3つの機能はすべて端末の1つの画面で使えるので、学習効率はぐんと向上する。生徒に配付するアカウントでは端末3台までログインが可能となっており、自宅のパソコンやスマートフォンなどからも利用できる。
多彩な機能を丸ごと使用できる
現在の高校現場において、端末を導入したものの、授業での活用に課題感を持つ教員は少なくない。「サービスやアプリが多すぎて使いこなせていないのが原因。生徒の机を見ても教科書や資料集、ノートや辞書などで埋め尽くされていて端末を置くスペースは限られている。これではICT活用は進まない」。そう語るのは、カシオ計算機教育BU関数戦略部の漆間弘好氏だ。漆間氏は私立中学・高校の校長としてICT環境整備に携わった経験を持つ。
「誰も答えを持たない課題に立ち向かう学力を身に付けるには、教員が一方的に知識を教えるのではなく、生徒が主体的に何かを調べ、考え、未知の問題を探し求めていく。そんな学習を積み重ねる生徒の姿を、これからの教育は追い求めるべき」と、ICT活用の必要性を語る。電子辞書とデジタルノート、授業支援機能を丸ごと使える「ClassPad.net」は、高校現場の悩みを解消し、ICT活用促進の契機になり得るという。「生徒の学習に必要なすべての教科のコンテンツ、要素が盛り込まれており、使い勝手もよい。触ったその日から現場で使える最善のサービスだと確信した」。
「数学ツール」の活用で学ぶ満足感を得る
数学科の教員でもあった漆間氏がおすすめするのが、デジタルノート機能の一つ、「数学ツール」だ。
本ツールを使用すれば、グラフなどを簡単に描画できる。グラフの式の数値を変えれば、瞬時にさまざまなグラフが描画できるため、数値が変わるとグラフがどのように変化するのか目に見え、比較もしやすく、直感的な理解につながる。
「生徒が自分で操作して答えを出せるので、そうだったのか! と納得でき、学んだ満足感が得られる。すると生徒の考える時間が増え、数学を学ぶ意味や、どのようなところで活かせるかを実感しながら勉強できる。それがICT活用の本来の意義ではないか。ぜひ多くの教員に使ってみてほしい」と漆間氏は語った。
授業ですぐに使える基本機能を無償提供中
カシオ計算機では現在、「ClassPad.net」に関心を持つ教員や自治体、学校関係者を対象に、基本機能が無償で使えるトライアル版を提供中だ。教員、生徒用に必要な数のアカウントを付与し、授業ですぐに試せる。
さらに「ClassPad.net」の活用方法に悩んでいる教員向けに高校ICT活用セミナーも開催予定だ。詳しくは、公式ウェブサイトで公開中。
また、ウェブサイトでは、トライアル版の問い合わせも受け付けている。
ウェブサイト=https://classpad.net/jp/
基本機能無償申し込みフォームURL=https://casio.link/3B6gAHR
「ClassPad.net」イベントページ(セミナー詳細・申し込み)=https://casio.link/3b94PWs