自殺対策、医療機関と連携を 都教委呼びかけ
17面記事 精神疾患が原因・動機となって自ら命を絶つ児童・生徒が増え、東京都教委は自殺予防策として、教職員に対し、医療機関との連携の重要性を呼び掛けている。教職員に向けまとめた自殺予防に関するデジタルリーフレットに盛り込んだ。
昨年、自殺・自死に至った児童・生徒の人数は前年より、26人少ない473人だった。うつ病を含む精神疾患に関する悩みや影響が原因・動機となって亡くなった児童・生徒は8人増の81人だった。学業不振で亡くなった児童・生徒は12人減の40人となるなど、精神疾患による自殺・自死が占める割合が増えている。
都教委の資料では、こうした実態の変化を挙げた上で、精神疾患の疑いを自殺の危険因子であると指摘。「心の健康問題への対応を徹底することが重要」としている。
自殺予防のキーワードとして「ケアとキュア」を挙げた。ケアは学校の役割、キュア(治療)は医療機関の役割として解説している。具体策として、学校には、「スクールソーシャルワーカー等を活用して医療等の関係機関につなぐ」を示した。
都教委の担当者は「長期休み明けは子どもの自死が増える傾向にあり、支援できる体制を早めに整えておく必要がある」と話す。
この資料はコンピュータ画面でのクリック操作に対応させて閲覧できるようにしている。スマートフォンなどでも閲覧できる。