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一刀両断 実践者の視点から【第175回】

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論説・コラム

校長の度量とは

 校長の度量は大きい方がよいが度量とは何か。それは、想定外の出来事を楽しむような器量である。教育は予定通りにはいかないものである。だから楽しいのである。突然の出来事に対して柔軟にそしていとも容易くこなしてしまうという判断力のある中で、教諭は伸び伸びとそして生き生きと成長するのである。
 しかし、自分の立場を考えてあれこれ考えるとどうしても慎重になりチャンスを逃すし、二度と巡って来ないことは多いものである。
 こうしたリーダーを持つと様々な面で小さないざこざが頻繁に起き始める。プライドは高くとも実力がなく人間味も希薄で調整屋にすぎない為に経営者とはなっていないわけである。
 これらの希薄なリーダーには共通した傾向がある。それは社交性のなさと柔軟性のなさと判断力の遅さにある。こうした素地は青年教師の時に誰を目標にしたかで決まるものである。器の狭い中で育てば大魚にはならないものである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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