九段会館がみた昭和
12面記事軍人会館競技設計図集(一等当選 小野武雄案)
昭和館
昭和館(東京都千代田区)は、国民が経験した戦中・戦後の国民生活上の労苦についての歴史的資料・情報を収集、保存、展示し、次世代の人々にその労苦を知る機会を提供する国立の施設だ。同館では7月16日(土)より九段会館にまつわる特別企画展を開催する。
九段会館とは、昭和館に隣接し、昭和3年に昭和御大礼記念事業の一環として建設が計画され、昭和9年に竣工・落成した。設立当時は「軍人会館」と呼ばれ、昭和11年の二・二六事件が勃発した際には戒厳司令部が設置されるなど、激動の昭和史に大きく関わった施設だ。戦後は日本遺族会による運営のもと、結婚式場、宿泊施設、ホールとして多くの人に利用されていた。現在、大規模な改修工事を経て、令和4年7月竣工、同年10月3日に九段会館テラスとして開業予定だ。同展では、昭和の激動を見つめ続けた九段会館の歴史を紐解く。
同展の内容としては
(1) 軍人会館の設立
(2) 二・二六事件と軍人会館~戒厳司令部の設置
(3) GHQによる接収~アーミーホール~
(4) 九段会館としての再出発
―の四つのテーマで構成。その他に、図面「軍人会館新築工事」軍人会館建築事務所(日本遺族会所蔵)、鹿島建設、東急不動産が管理する九段会館の遺構(タイル、瓦など)を借用し展示予定だ。
詳細は以下の通り。
開催期間
7月16日(土)~9月4日(日)
会場
昭和館3階 特別企画展会場
開館時間
10時~17時30分
休館日
月曜日(祝日または振替休日の場合開館、翌日休館)
入場料
無料
※常設展示のみ有料(高校生以上)
問い合わせ=昭和館 電話03・3222・2577 https://www.showakan.go.jp
軍人会館落成記念 文鎮