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やる気に火がつく問いかけメソッド

18面記事

書評

加藤 史子 著
気付きと行動変容導く手だて例示

 もしも、悩みを抱える子どもが目の前にいたら、どんな言葉を掛けるだろう。
 悩む子どもが前向きになり、自らパワーを発揮するようになる、そんな驚きの方法が、本書に記されている。
 本書は、子どものエネルギーや主体性を高める問いかけ集だ。著者は、全国の学校で講師として活躍しているメンタルトレーナー。「問いかけ」は、直接的な指導よりも、多くの気付きと行動変容をもたらす。
 緊張しても実力を発揮できる問いかけ、悩んでいる心が軽くなる問いかけ、つらい人間関係を乗り越える問いかけ、生徒指導を効果的にする問いかけ―について、全部で24の状況での問いかけ例を紹介。
 自信が持てず弱気になっている子には、「あると思えばあって、ないと思えばなくなるもの何だと思う?」、乱暴な言動の子には、「ところで将来は何になりたいの?」など、子どもの意表を突く問いかけ、本心に気付く問いかけなど、読者の予想をはるかに超える問いかけ例が並ぶ。ぜひ活用したい。
 「教師の心が整う問いかけ」、書き込み欄とヒント、コラム、ミニワークも興味深い。
 保護者やカウンセラー、大切な誰か、自分自身を勇気付けたいときにも活用できる。
 イチローやエジソンなどのエピソードは必読。ワクワクしながら読める。
(1980円 図書文化社)
(谷 智子・高知大学客員教授)

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