こども家庭庁、設置法が成立
1面記事 子ども関連の政策の司令塔となる「こども家庭庁」設置法案が15日、参院本会議で可決・成立した。子どもの福祉や保健に関わる政策を一元的に担わせ、縦割り行政の解消を目指す。教育政策は引き続き文科省が所管する。
こども家庭庁は来年4月に発足する。内閣府の外局として設置し、組織の長として長官を置く他、担当大臣も任命する。
・子育て支援などを担う「成育」
・いじめ・虐待防止や貧困対策などを担う「支援」
・関係省庁との総合調整
―を行う三つの部門をつくる。子ども政策の司令塔機能として他省庁への勧告権を持たせる。
就学前の施設の間で教育水準に差が生まれないように幼稚園や保育所、認定こども園の教育内容を文科省と共同で作成する。
国会審議では、予算の確保の見通しを示すよう求める声も上がっていた。
岸田首相は14日の参院内閣委員会で「こども家庭庁発足後に必要な政策を整理した上で、社会全体で財源の負担をどうするかを考える」と述べ、来年の「骨太の方針」に具体像を盛り込む考えを示した。
設置法とともに、政策立案に当たって子どもの意見を尊重することなどを求めた「こども基本法」(議員立法)も成立した。