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一刀両断 実践者の視点から【第166回】

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論説・コラム

意味の薄い教育制度

 《教員免許更新制が廃止へ 「儲かるからやっていた」との指摘も》(NEWSポストセブン)という見出しのニュースがやっと出された。こうした意味の極めて薄い制度を教員には何度も課されている事実を認識しなければならない。
 この制度を設けた際、教員経験を持つ政権幹部がいた。何故反対をしなかったのか。学校現場を知っている貴重な議員のはずなのに容認をされている。
 また、大学教授を経験されている議員もその実態や自腹で研修を受けさせる問答無用のやり方がどれほど学校現場に負担を掛けるかを理解できたはずである。さらに組合も騒がず何のための存在かと呆れてしまった。
 ある時は、2月までに退職すると退職金が満額出されるが、3月まで勤め上げると数百万が減額されるというあり得ない通告があった。
 教員としての心情からすれば、担任なのに2月に退職する無責任は出来ないだろう。それを見込んでこうしたあり得ない通告をされたのである。人からの批判を承知で2月に辞めた職員もいた。全国の教員が2月に辞めたらどのようになったか。こうした理不尽な事を教員はされているのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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