社会科授業にSDGs 挿入ネタ65
14面記事峯 明秀・西口 卓磨 編著
単元の中で学ぶ持続可能な社会
SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標に、社会科学習の単元をひも付けて学習し「本当の知識を知り、広め、世界や社会の見方を変えること」によって、持続可能な社会の発展に寄与しようというのが本書の狙いである。
地理単元の「地域」「日本」「世界」の学習にリンクしたSDGs教材を25事例、同様に歴史単元の「古代・中世・近世」「近代・現代」にひも付く9事例、公民単元の「産業」「経済」「政治」「国際社会」にひも付く31事例の計65事例を紹介した。
例えば「循環型社会を実現するために、江戸幕府は何をした?」(歴史単元・目標11「住み続けられるまちづくりを」)や「どうして『今も』沖縄県にアメリカ軍の基地があるの?」(公民単元・目標16「平和と公正をすべての人に」)といった具合だ。
SDGsの目標を掲げ、扱うトピック・単元名、考え方、発問・学習課題、学び方、参考資料の在りかを示すQRコードなどについて、見開きページに簡潔に示した。
目標11や目標16に関する事例が多い半面、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」や目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」などの事例の扱いは少ないなど、全体としての濃淡はある。
自分ならば、どの目標にひも付けて、どんな学習を展開できるか。授業計画を考える際のヒントにできるのではないか。
(2640円 学芸みらい社)
(矢)