教委団体「財政支援を」運動部の地域移行で意見聴取
3面記事スポーツ庁検討会議
スポーツ庁は5月19日、運動部活動の地域移行に関する検討会議を開き、関係団体のヒアリングを行った。このうち、指定都市教育委員会協議会は、令和5年度から7年度までの改革集中期間はもとより、その期間が終わってからも、国による財政的支援が必要だと訴えた。
(1面参照)
この他の主な意見は次の通り。
責任の所在明確に 中核市教育長会
部活動を地域に移行していくためには、地域部活動の目的や責任の所在を明確にする必要がある。
負担軽減なるのか 全国町村教育長会
平日と休日の指導者が異なる場合、指導方針やさまざまな情報共有などの緊密な連携が必要になり、必ずしも教師の負担軽減につながらないこともある。教師が希望すれば、兼職兼業の許可を得て地域でスポーツを指導できるとしているし、勤務時間とは別にするとなっているが、それでは数値だけでの働き方改革であって、本来の働き方改革にはならないのでは。
早急に指針出して 全国知事会
国に対して今後の具体的な方針やガイドラインなどの早急な提示や、地域移行について国における十分な広報、保護者や生徒の意見を十分に反映した取り組みをお願いしたい。
文化部と共に検討を 全国市長会
この改革が目指すところ、議論を進める上での柱となる「目的(誰を対象とし、何を改善したいのか)」を明確にすべきであり、「運動部活動」と「文化部活動」を分離して検討せず、学校教育活動としての「部活動」改革、地域との関わりに関するガイドラインにすべき。
引率、年度内に協議 日本中学校体育連盟
現行の引率規定では、個人種目に限って外部指導者の引率を認めているが、令和5年度の大会からその外部指導者に監督の資格を与える方向で調整している。団体競技の外部指導員の引率については令和4年度に協議を始める。
指導要領から削除を 日本教職員組合
学習指導要領総則から部活動の意義や留意事項について削除するとともに、保健体育科において多様な種目を経験できるよう考慮すべき。
位置付けを明確に 全日本教職員連盟
「休日の地域移行は部活動の完全な地域移行の第1ステップである」ということを明確にすることが重要。次期学習指導要領における部活動の位置付けを「必ずしも教師が担う必要のない業務であること」を明確にする必要がある。