特異才能児に教室以外の居場所が必要 検討会議審議まとめ骨子
3面記事 特定分野に特異な才能のある児童・生徒への対応を検討している文科省有識者会議は5月13日、教室以外に学校内で居場所を設けることが必要だとする審議まとめ骨子を公表した。昨年12月に示した論点整理を踏まえたもの。その中で政府が今後取り組むべき施策の方針を示した。特異な才能の特性やそれに起因する困難の把握、社会への理解醸成などが必要だとした。
この方針は、座長の岩永雅也・放送大学学長が取りまとめ、同日の第10回会合で示した。政府に求めることとして、
(1) 社会への理解醸成
(2) 学校内での教室以外の居場所づくり
(3) 特異な才能の特性やそれに起因する困難の把握
(4) 学校と大学や民間団体、教育支援センターなどとの連携
―を挙げた。
同時に、実証研究を行うことも求めている。その内容として、
・児童・生徒の多様性に配慮した学級経営
・学校外プログラムとの接続による指導・支援方法
・学習面・生活面にわたる学校と学校外の機関との連携
・教職員や保護者、地域社会に対する理解啓発や必要な支援・体制整備
・才能と障害を併せ有する児童・生徒への対応
―などを示した。
これに対して委員らからは「児童・生徒を支援する拠点をつくることを明記すべき」「都道府県教委が支援の中心としてふさわしいのではないか」「実証研究の主体が不明瞭」といった意見が寄せられた。