自認する性の制服・体操服着用認める規定 公立中3割に
8面記事カンコー学生工学研究所調査
新年度を迎え、制服が話題になることも少なくない。そのような中、菅公学生服(株)の独自研究機関であるカンコー学生工学研究所が全国の公立中学校を対象にした調査で、制服規定に関して「自認する性別の制服や体操服を規定として認めている」の回答が約3割だった=グラフ参照。性の多様性を認め合う環境づくりに取り組む学校が着実に増えていることが明らかになった。
「ダイバーシティ」(多様性)が強調される昨今。同研究所では、生徒たちにとって制服がどうあるべきかを考え、商品・サービスの開発を行ってきた。その一環として全国の公立中学校の教員を対象に調査を実施した。期間は令和3年8月の1カ月間。1194校が回答し、このうち76・0%がLGBTQ・性の多様性について「授業で取り組んだ」もしくは「取り組む予定」と答え、学校現場の関心の高さがうかがえたという。
LGBTQの生徒への配慮で、半数以上の学校が「制服のデザインを見直し・変更する方向で動いている」と回答。また、LGBTQの生徒へのサポート体制に関して「整備している」と答えたのは49・9%だった。調査リポートは学校教育をはじめ、広く社会で活用してもらうことを目的に、公式サイトから無料でダウンロードすることができる。