社会保障制度の指導マニュアル公表 高校「公共」授業向け
2面記事厚労省
本年度から高校で必修化された新科目「公共」を巡り、厚労省は公的年金保険や公的医療保険といった社会保障制度を題材にした授業の指導案や副教材、ワークシートなどを公表している。
高校教員や生徒、大学生の意見を参考にしながら開発した。「指導者用マニュアル」としてまとめ、今月上旬に全国の国公私立高校と中等教育学校へ送付した。
高校の新学習指導要領には、公共の授業で「少子高齢社会における社会保障の充実・安定化」を扱うよう記載がある。同省は昨年3月から約1年間、社会保障教育のモデル授業に関する検討会を開き、高校教員向けの手引書作りを行ってきた。
手引書には、公的年金保険と公的医療保険を取り上げたモデル授業(50分×2コマ)を計4種類載せた。各授業について、生徒への発問や基本的な制度の説明方法を載せた指導案、グラフやイラストを多く盛り込んだ副教材、回答例を示したワークシートを収録している。
年金保険料の「学生納付特例制度」や公的医療保険での「高額療養費制度」など、教材研究や授業中の補足説明に活用できる9本のコラムも掲載した。
指導案などのダウンロードは、同省ウェブサイトの「社会保障教育」特集ページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/kyouiku/)へ。