中高生7%が教職員の言動で嫌な気持ち経験
2面記事奈良県教委調べ
県内の公立学校を対象として、奈良県教委が教職員の言動による児童・生徒の気持ちを調べたところ、約7%の中高生が「嫌な気持ち」になったことが分かった。小・中学生、高校生いずれも、「不安になるような言葉」で嫌な気持ちになった子どもが多かった。
調査は昨年12月から1月にかけて実施し、332校の計9万9587人が無記名式で回答した。義務教育学校、特別支援学校の児童・生徒も対象。
教職員の言動を受け、嫌な気持ちを経験したことが「ある」と回答した児童・生徒の割合は小学生が5・5%、中学生が7・4%、高校生が7・2%だった。「ない」と回答した小・中学生、高校生はいずれも9割を占めた。
「ある」と答えた児童・生徒に、実際に嫌な気持ちになったことがある言動を複数回答で尋ねると、小学生で24・5%、中学生で34・8%、高校生で40・3%が「不安になるような言葉」と回答した。
「きつくしかられた」は、小学生が25・3%、中学生が29・0%、高校生が22・3%と、小・中学生、高校生で差は見られなかった。
中高生は小学生に比べると容姿や性別に関する言動で嫌な気持ちになる割合も高かった。「容姿をからかわれた」と回答した割合は小学生が4・1%、中学生が6・7%、高校生は7・9%だった。
「性別による決めつけ」と回答した割合は、小学生が7・9%、中学生が9・9%、高校生は9・4%だった。
調査では、小学生が教員による無視や、性的な冗談・質問、体に触れると回答した割合が、中高生に比べて高いことも分かった。
同県教委の担当者は「今回の調査結果などをまとめた教職員向けの啓発資料も活用しながら、学校づくりに取り組んでもらいたい」と話す。