コロナ、学力への影響なく 算数・数学、5年前より向上
1面記事文科省公表
文科省は3月28日、令和3年度に一部の小・中学校に実施した学力の経年変化を把握するための調査の結果を公表した。5年前と比べ、算数・数学は「若干学力が向上していると解釈できる」と分析。国語は学力の変化が認められなかったという。全国の学校がコロナ下で一斉休業などを実施したが、学力低下への影響は見られなかったとされる。
調査は全国学力・学習状況調査の一環として実施しているもので、小学6年生と中学3年生が対象。テスト理論に基づき設計され、難易度が調整されているため、学力の経年比較ができる。過去には平成25年度と28年度の2回実施した。
令和3年度の調査は小学校600校、中学校749校を抽出。初めて実施した英語を除く、国語と算数・数学の結果について平成28年度の調査と比較した。
小学校算数の平均スコアは507・2点(前回502・0)、中学校数学は511・0点(同502・0)と上昇。文科省は、どちらも「学力向上していると解釈できる」とした上で、令和6年度に予定している「次回調査の結果も合わせて分析することが必要」と指摘した。
一方、国語の平均スコアは小学校が505・8点で前回から変わらず、中学校は511・7点(前回508・6)だった。