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一刀両断 実践者の視点から【第145回】

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欲望制御を教える

 国際宇宙ステーションに到着したロシアの飛行士の宇宙服がウクライナ国旗と同じ色彩だったという。感動した。プーチン大統領に同調してはいないというアピールに見えた。
 ロシアはとんでもない国だという風潮もあるが、そうではなくプーチン大統領とその側近の行動の結果である事が如実になってきている。経済制裁の影響は国民が受ける。肉を切らせて骨を断つ手法で国民の生活、さらには命をも奪おうとしている事は確かである。
 人の欲望で最大のものは他を自由に動かしたいというものである。その欲望が露わになっているプーチン大統領ではあるが、この欲望はどの人間にも存在する。
 欲望の制御を何処でどのように教えるのか。これを意識した教育課程はどこに位置付けされているだろうか。私には見当たらない。ロシアの姿は明日の我が身にもなりかねないのである。こうした見方や考え方をキッチリと教える事が本来の教育のすべきことではないのだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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