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「下着の色指定」「ツーブロック禁止」など撤廃 校則見直し進む

1面記事

都道府県教委

都立校

 東京都教委が都立学校に対し、校則の内容について必要かどうか検証するよう呼び掛けたところ、昨年末までに、下着の色に関する規則やツーブロックと呼ばれる髪形を禁止する項目などが全校からなくなったことが明らかになった。
 都教委が見直しを求めたのは、

 ・生来の髪を一律に黒色に染色
 ・「頭髪に関する届出(任意)」の提出
 ・「ツーブロック」を禁止する指導
 ・登校しての謹慎(別室指導)ではなく、自宅謹慎を行う指導
 ・下着の色の指定に関する指導
 ・「高校生らしい」など表現があいまいで誤解を招く指導

 ―の6項目。特別支援学校を除く、196校240課程を対象に調査した。
 このうち、「頭髪に関する届出(任意)」の提出を除く5項目は全課程で撤廃された。一方、頭髪の届け出については、20課程で残った。
 各項目を見直したのは、髪の黒への染色が7課程、頭髪の届け出が35課程、ツーブロック禁止が24課程、自宅謹慎の指導が22課程、下着の色の指定が13課程、「高校生らしい」など表現があいまいな指導が95課程だった。
 都教委は校則の見直しのプロセスについて、

 (1) 話し合いの機会等の設定
 (2) 校内で点検
 (3) 校長による改訂

 ―の3段階で行うよう示した。
 生徒会が教員と意見交換をしたり、保護者会で担任が保護者から意見聴取をしたりした事例があった。
 校内点検では、生徒の意見を取り入れ、市販のベストやカーディガンの着用も認めた学校や、生徒会が他県の高校の校則を比較・検討して参考にした学校もあったという。
 都教委は校則を見直すことについて、「生徒が社会の一員として主体的に自校の校則について考えて守ることで、社会参画意識を醸成できる」としている。

都道府県教委

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