校内暴力、再び増加
1面記事 昨年の校内暴力事件は前年より多かったことが警察庁の集計で分かった。全国一斉の学校休業があった令和2年は前年より少なかったが、元に戻りつつある傾向が見られた。児童虐待事件は増加を続けている。
令和3年の校内暴力事件の総数は前年より80件多い587件。減少傾向が続く中、平成25年以来の増加だった。
小学生に限ると、増加傾向が続いており、令和2年は減ったものの、過去10年で最多の159件となった。
学校段階別では依然として中学生によるものが多く、342件を数えた。高校は86件だった。
一方、いじめ関連の事件は2年続けて減った。令和3年は3件減の139件。このうち、7件は、いじめの仕返しによるものだった。
いじめ被害者のうち、「相談しなかった」が減ったことも特徴。前年より10・5ポイント少ない3・5%だった。保護者に相談した割合は10・2ポイント増の75・2%に達した。
少年犯罪全体は減る傾向が続いている。主に刑法上の罪で警察に検挙された14歳以上19歳未満の人は少なくとも9年連続の減少となった。
児童虐待で通告された子どもの人数は少なくとも17年連続の増加となった。心理的虐待の増え方が激しい。身体的虐待は減った。