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部活動「任意加入」徹底求め 9000人が署名

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 部活動の全員加入制を改め、任意加入であることを徹底することを求める声が上がっている。日本若者協議会(室橋祐貴代表理事)によるもので、7日までに8940人分の署名が集まった。同協議会が9日、スポーツ庁の担当者に手渡した要望書では、部活動の全員加入制について、「生徒の自由を不当に侵害している現状がある」として、部活動を強制していることが明らかになった場合は「しかるべき措置」を行うよう求めている。

 部活動の全員加入制を巡ってはスポーツ庁が平成29年7月に行った抽出調査で、「生徒の部活動への所属方針」を尋ねたところ、「全員が所属し、活動も原則参加する」と答えた割合は公立中学校で30・4%、公立高校で15・0%に達した。「部活動への所属は生徒の希望である」と答えた割合は公立中学校で66・7%、公立高校で73・0%だった。他に、「全員が所属するが、活動への参加は生徒の意思に任せている」などの回答があった。
 スポーツ庁に提出された要望書では、学習指導要領で「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動」と記していることから、「部活動の現状の再調査と任意加入の徹底」などを求めた。
 9日の記者会見では、同協議会教育政策委員会委員長の古田亮太郎さんが部活動を含めたさまざまな活動に参加してきた経験を踏まえ、「自己決定の機会を与えることが大切」などと話した。
 また、賛同人として加わった西村祐二さん(公立高校教諭)が勤め先の高校の実態について報告。生徒は1年生の夏休みまでは全員が加入することとなっていたが、スポーツ庁が部活動ガイドラインを策定した後の平成31年3月、全員加入制はやめることとなったという。
 名古屋大学准教授の内田良さんは、部活動の地域移行を進める上で、「部活動のダウンサイズが必要」などと話した。

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