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コミュニティ・スクール設置、努力義務は変えず

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文部科学省

文科省検討会議 導入計画求める

 コミュニティ・スクール(CS)の設置促進や充実策を話し合ってきた文科省の検討会議は21日、最終報告案をまとめた。CSの導入について、努力義務としている現在の法的位置付けを「特段変える必要はない」とした上で、全校導入に向けて関係者に必要性を訴えていくと明記した。年度内に正式な最終報告を公表する。
 CSは平成29年の法改正後、導入数が増え、昨年5月には公立学校の33%に当たる約1万2千校に上った。一方、報告案では導入に向けた取り組みに自治体や学校種の間で差があることや、導入後も運営上の課題を抱えている学校があることなどを指摘し、今後の推進策を提案した。
 具体的には、教育委員会にCSの導入時期などを盛り込んだ計画の作成を求める他、新たに導入促進のためのアドバイザーを教委に配置することなどを要望した。地域と学校の連携を担う「地域学校協働活動推進員」が常駐して活動できるような支援も求めた。
 CSが設ける学校運営協議会の経費についても触れた。財政的な理由で導入に消極的な教育委員会もあるとして、運営経費が地方交付税で措置されていることについて国が十分に情報提供するよう指摘した。
 またCSに対して、運営協議会が持つ「学校基本方針の承認」などの権限のため、導入に懸念を抱く例があるとして、関係者に好事例などを説明していくことを求めている。

文部科学省

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