富山県

　富山県は令和４年度実施の教員採用試験で、特別選考の大学推薦枠を大幅に拡大する。これまでは小学校のみで募集は１０人だったが、新たに中学・高校、特別支援学校にも広げ、募集を５３人にする。採用倍率の低下に歯止めをかけたい考えだ。
　１５日の教育委員会会議で報告した。大学推薦枠は、筆記の１次試験を免除し、２次の面接と適性検査で選考する。令和３年度実施では県内の富山大、富山国際大から各５人としてきたが、来年度からは直近３年の採用実績に応じて県外大学にも推薦枠を設ける。中学・高校の「工業」「情報」「技術」については、全国全ての大学から推薦を受け付けるという。
　定年前の離職者の特別選考も始める。県内の教員として３年以上の勤務経験があり、退職１０年未満の人が対象で、１次試験を免除するという。
　昨年実施した同県の教員採用試験は、全体平均が２・１倍とこれまでで最も低かった。大学推薦を拡大することで、優秀な志願者の確保を狙う。