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震災の記憶と教訓、未来への備えの大切さを伝える

10面記事

企画特集

地震・津波の脅威と爪痕の展示

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館は、震災の記憶と教訓を将来に伝え警鐘を鳴らし続ける「目に見える証」として2019年3月に開館した施設だ。津波で4階まで被災した宮城県気仙沼向洋高校の旧校舎を「震災遺構」として保存し、展示や研修会場を備えた「震災伝承館」を併設する。
 見学の流れとしては、震災遺構の見学前後に震災伝承館で映像や展示で学ぶ形をとる。所要時間は約60~90分程度。
 震災時や直後の映像、地震・津波の脅威と爪痕を展示で知った後、震災遺構である旧校舎に入る。津波で破壊された校舎内の様子や、4階の津波到達地点まで見学する。
 その後、再び伝承館へ戻り、救助や捜索、避難所の様子や仮設住宅での生活など、震災後の取り組み、復興の歩みを学ぶ。見学の最後には来場者が「感じたこと・伝えたいこと」を付箋に自由に書くスペースを設けている。修学旅行生など震災学習の際はおすすめのコーナーとなっている。付近には震災関連の図書コーナーも設置されており閲覧が可能だ。
 新学習指導要領では防災・安全教育が重視されており、いかなる状況でも児童生徒が自らの命を守り抜くとともに、安全で安心な生活や社会を実現するために主体的に行動する態度を育成することが不可欠だとしている。同館での学びは子どもたちの「生きる力」を育む上でも重要な役割を担っている。

 問い合わせ=0226・28・9671

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