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一刀両断 実践者の視点から【第133回】

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論説・コラム

チェック機能を果たすためには

 <郵便局課長2・9億円を詐取か 書き損じはがきの交換枚数を水増し>(朝日新聞デジタル)という見出しの記事から、書き損じのハガキを水増しして、切手にしてこれだけの金額にすることのできるシステムがある事に驚いた。この扱いをどのようにつまびらかにして再発を防ぐシステムを作り他局へ徹底できるだろうか。
 徹底されたとしても再発は形を変えて起きると想定している。様々な不祥事は、最後のチェックに細工ができる人物の悪意がある限り、チェック機能は意味をなさないと言う事になる。
 選考試験でも、決裁を終えてから、担当の裁量で調整が出来ると言う事である。このような裁量を防ぐ為に、最後にアトランダムなチェックをAIにさせてはどうだろうか。人間には過度な信頼や悪意が存在するが、AIにはそうしたものが入り込む裁量がないからである。
 それにしても、入力する当事者の道徳心が如何に強いか、その強さをどのように鍛えたか、維持したかにかかっているとすれば、形式的なコンプライアンスの研修を見直すべきではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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