共通テストの「情報」出題 令和6年度から全国立大で
2面記事 国立大学協会(会長=永田恭介・筑波大学長)は1月28日、総会を開き、全ての国立大学が令和6年度以降の大学入学共通テストから、原則として「情報」を加えた6教科8科目を課すことを決めた。各大学には、速やかにホームページで活用方法を公表することを求めた。永田会長は「数理・データサイエンス・AI教育は、既に多くの大学で文理を問わず全ての学生が身に付けるべき教養科目として履修されている。『情報』に関する知識は、国立大学の教育を受ける上で必要な基礎的な能力の一つとして位置付けられていく」などとする談話を発表した。
令和4年度に始まる高校の学習指導要領から、プログラミングやネットワークについて学ぶ「情報I」が必履修科目になることを踏まえた。大学入試センターは昨年12月、「情報I」を学んでいない既卒者に対しては現行の情報科の科目を出題し、得点調整も行うことを示していた。高校の情報科の指導体制は地域間や学校間で差が大きく、これまで大学の中からは、共通テストで一律に「情報」を課すことに慎重な意見も出ていた。
今後、国立大学では試験を変更する際、2年程度前に予告する慣例に沿って、令和4年度中に試験内容を公表するという。