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一刀両断 実践者の視点から【第130回】

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論説・コラム

優秀教職員を表彰するよりも

 兵庫県優秀教職員表彰の被表彰者が発表された。この表彰はどのような効果を発揮するのだろうか。
 確かに本人にとっては名誉だろうが、その資質や実績に隠れて称賛できない事はなかったのだろうかと考えてしまう。
 私も県の功労賞を賜ったが、私でなくともその功績があった者は沢山いたように思える。やり過ぎて厳重注意を受けたり、ミスをやらかして迷惑を掛けたりとやらかしてきた私には、堂々と賞を受ける気にはならなかったように記憶している。確かに、やるべき事を半分くらいは出来た気もするが、さほど大したことはしていない。
 優秀教職員を選抜する事でやる気を引き出す効果はあるし、不祥事の抑止にはなるだろうが、優秀とはいえない教職員の改善がされてはいない。度重ねて不祥事を連発している事実に対して考えれば火の勢いに水鉄砲程度にしかならないだろう。
 それよりも実践道徳を強烈に発動して、大洗濯をされてはどうだろうか。その後にこそ、優秀教職員が如実になるのではないだろうか。奮闘に期待したい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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