青少年教育施設での勤務経験 教職員9割「生かせた」
16面記事独立行政法人調べ
国立の青少年教育施設に勤務した経験がある教職員のうち、9割近くが当時の経験をその後、発揮できたと考えていることが独立行政法人の国立青少年教育振興機構による調査で分かった。青少年自然の家など国立の青少年教育施設には、公立学校の教員が出向する仕組みがある。近年は教員の不足により縮小傾向にあるものの、出向経験は少なくとも本人にとって貴重な経験になっていることが読み取れる結果となった。
この調査は、令和2年8月31日から10月31日にかけて実施。平成27年度からの5年間に、国立の青少年教育施設に1年間以上にわたって勤務した経験があり、令和2年度は学校や教育委員会に勤務している人を対象とした。153人から回答を得た。
国立の青少年教育施設に勤務したことにより、どのようなことが身に付いたかを調べたところ、「広い視野で考える」は96・1%の人が「できるようになったと思う」「どちらかというとできるようになったと思う」と答えた。「変わらない」は3・9%にとどまった。
「できるようになったと思う」と答えた割合が最も高かった項目は「体験活動に関する知識を理解する」で84・1%だった。以下、「広い視野で考える」(81・7%)、「集団宿泊的行事を計画・運営する」(78・4%)などが続いた。
国立青少年教育施設に勤務して得たことについて、国立施設に勤務した後の勤務先で発揮できたかとの問いでは、「発揮できた」が40・8%、「どちらかというと発揮できた」が48・0%、「どちらかというと発揮できなかった」は7・9%、「発揮できなかった」は3・3%となった。