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一刀両断 実践者の視点から【第127回】

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論説・コラム

人格鍛え、国家公務員に

 久しぶりに霞ヶ関の官庁街へ出向いた。ここで働く公務員は何万といるのだろう。ある意味、税金を集めて国民のために有益に価値あるものとして精査して使うことが任務と言える。省庁によって、雰囲気や対応がかなり異なる気がした。はたしてその志を持ってやり通せる人物はどれくらい存在するのだろうか。
 判断がつかない中での投資なら仕方がないだろうが、明らかな失策に気付きながらも止めないのは責任を問われるからだろうか。
 文書やプレゼンで判断する事や実績で鵜呑みにする怖さがそこにはある。すなわちその判断をする人の識見や人間性が問われることになる。こうした判断がどの省庁でも毎日のように何千何万とされていることになる。
 ふと、この人達は幸せをどのように感じるのだろうかと考えながら用件を済ませて帰路についた。バスの中で偶然にも官庁職員の会話が聞こえてきた。今度、こんなことをしてみたいのでと、かなりスケールの大きな話をしていた。
 確かに、公務員は会社員ではできないような規模の予算を付け、大きな仕事をする事ができるという特性がある。だからこそ、学歴よりも人格を高め鍛える必要があるのではないだろうか。それをどこで身につけていくのだろうか。そこが未だに曖昧ではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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