生理用品の無償提供 全県立校、非対面で
2面記事千葉県教委
千葉県教委は、経済的な理由などから生理用品を購入できない「生理の貧困」に対応しようと、今月から全ての県立学校で非対面による生理用品の無償提供を始めた。各校でトイレの個室内や更衣室などに設置している。昨年のモデル校での試行期間に、従来の保健室での配布だけでなく、多くの生徒が利用したことを踏まえた。
同県教委は昨年7、9~11月にわたり、モデル校に指定した県立高校60校と県立中学校2校で生理用品を無償配布した。各校では保健室で養護教諭らが手渡した他、トイレの個室内や洗面所、更衣
室、相談室、保健室付近などの廊下に設置した。
さらに、必要に応じて生徒を福祉的な支援につなげられるよう、利用時には
(1) カードに利用個数などを記入し、相談箱に投函
(2) スマートフォンでQRコードを読み取り、氏名などを入力して送信
―のいずれかの方法で任意で申し出ることができるようにしていた。
4カ月間の利用総数は5459個に上った。そのうち非対面式が4594個、対面式が865個だった。
非対面での需要が高く、生理用品を必要とする生徒が気兼ねなく利用できる場の必要性を把握できたとして、全県立学校159校に広げた。特別支援学校では児童・生徒の状況に合わせた対応を取ることとしている。