データ連携の促進策探る 校務情報化で議論
1面記事専門家会議
文科省はGIGAスクール構想の下での校務の情報化をテーマに専門家会議で議論を始めた。校務支援システムの導入が近年進んでいるが、システム内でデータの連携が行われていないことから促進策を検討し、来年度内に方針をまとめる。
同省が全国の教育委員会に尋ねた調査によると、昨年5月1日時点の校務支援システムの導入率は80・4%、このうち学籍・成績・保健などの情報を統合した校務支援システムの導入率は68・9%だった。
ただ、このシステムをインターネットに接続した割合は48・7%、システム内で校務と学習のデータを連携させている割合は4・2%にとどまるなど、セキュリティー面の不安からデータの活用が進んでいない実態が浮かんだ。
このため専門会議では、データ連携に必要なセキュリティーの在り方や連携によって得られるメリットなどを議論し、連携を後押しする。GIGAスクール構想で教職員用パソコンの整備も進む中、教務・保健・学籍・学校事務などの複数のデータを連携し、働き方改革につなげる狙いだ。